RAKSUL TechBlog

ラクスルグループのエンジニアが技術トピックを発信するブログです

1週間やる、楽しい社内ハッカソンの作り方。

RakSul Hack Week Logo

はじめに

こんにちは。ラクスルプラットフォームチームのエンジニアの二串です。

先日、ラクスルではRaksul Hack Week #1という1週間通しでやる全員参加型の社内ハッカソンを開催しました。その運営を担当しまして、本記事では1週間やる楽しい社内ハッカソンの作り方をご紹介します。

開催の背景

もともとラクスルのエンジニア向けの制度としてHack-It Dayという月に1日、自由なテーマで開発することができる日がありました。もちろん活用はされていたものの、1日では満足いくものが作れなかったり、日々のリリースを優先してしまったり...といった課題も見えてきていました。そこで今回「Raksul Hack Week」に名称を改め、皆で1週間集中して面白いプロダクト・サービスを作ったり、新しい技術チャレンジをしたりする機会をつくろうと考えました。

第1回目となる今回のテーマは「HACK THE SYSTEM, HACK THE WORLD. (仕組みをハックすれば、世界はもっとカッコよくなる)」です。1週間通しでハッカソンをやる、というのは個人的に(そして他のエンジニア達も)初めての体験でありましたが、結果として自分たちの設定したテーマに全力を注ぐことができてよかったと思います。取り組んだ内容は記事後半の方で紹介します。

イベント概要

どんな感じのイベントだったのか?

  • 参加者はエンジニア、プロダクトマネージャー、デザイナーとする
  • ハッカソンの期間は1週間とし、期間中はハッカソン100%コミット、普段の開発業務はやらない(※ ただし緊急対応系は最優先で)
  • チーム制とする
  • 最終日に各チームは成果発表する
  • ラクスルの事業、ステークホルダーに関わることであれば何に取り組んでも良い

開催週の月曜日が祝日のため実際には前3日間開発、4日目成果発表会となりました。開催場所は企画段階で社外のコワーキングスペース等を借りるという案も出ましたが、初回ということで慣れたオフィス内開催としました。

準備

参加者の自発性を重視する形で、チーム構成は自由、また取り組む内容もチーム毎に自由に決定可能としました。また、イベント開催1ヶ月以上前から、各自で取り組みたいことを考えてもらってアイデアを膨らませてねーとお願いし、少しつづ Hack Week を盛り上げることにしました。

今回やったチームを決めるまでの流れは次の通りです。

  1. まず、社内(非参加者方面)からネタ(お困り毎など)を募集する
  2. 1を参加者に展開してアイデアの種にしてもらう
  3. 参加者は各自やりたいことをシェアする(専用confluenceページに書いてもらう)
  4. 出たやりたいことに賛同した人たちでチームを組む、もしくは3の起票者がメンバをリクルーティングしたりして組んでもらう
  5. チームを決めかねてる人たちはシャッフルで決定。取り組み内容は3を参考に決めてもらう
  6. Google Formでチームエントリ

全チーム構成が決まったのが開催の1週間前でした。この時点で大体のチームがやることもざっくり決めれている状態でした。

普段の業務に近いメンバーと組んだチームもありましたが、結構普段組まないメンツでの構成のチームもあり、結果的には何が出来上がるかな〜と期待が膨らんでくるチーム編成となりました。

ステッカー作りました(もちろんラクスルで作りました)

ハッカソン当日

ハッカソンが始まってしまえばあとは各チームもくもくと作業するだけです。社内の様々な場所で開発が行われました。

ちなみに、私は運営ではありましたがチームの一員としても参加しており期間中はがっつりと開発してイベントを楽しむこともできました。事前の準備が大事! 普段はサーバサイドの開発がメインですがHack Weekでは違う技術をということでTypeScriptNuxt.jsでフロントエンド中心のプロジェクトをやりました。難しかったですが勉強になりました!

ちなみに、1日の終わりに各チーム進捗報告をSlack #hack_week チャネルにしてもらうようにしました。進捗サマリとともに開発風景やスクショ等を共有してもらうことで、チーム間でもコミュニケーションが生まれたり、ビジネスメンバ等も様子を垣間見れたりして良かったとおもいます。

CTO泉率いるチームの開発風景。なんか楽しそうです。
ベトナムの開発拠点もリモート参加

取り組み内容紹介

一部ではありますがアウトプットを紹介します!

Fax2Web

アナログとデジタルとのブリッジになるための技術開発、ということでFAXとwebをつなぐチャレンジ。FAXを受信するとシステム連携されwebの注文ステータスが変更されたり、文字認識により自動入力されたりする仕組みのPoCを取り組みました。

メンテゲーム

サイトのメンテ中に遊べるゲームの実装にトライ。システム構成は Vue CLI 3 を使った静的サイト。

発表会・打ち上げの様子

発表会は1チームづつ順に発表。ベトナムの開発拠点とも接続して中継しました。

発表会の様子

 

1週間のハッカソンを振り返って話題が尽きない打ち上げとなりました

その他細かい運営のこと

参加必須のため参加者が50人弱ということでそれなりに入念に準備しました。まず、各チームの開発繁忙期と被らないようにスケジュール調整し日程を決めました。その後は運営コアメンバを招集してのキックオフ(これが開催3ヶ月前)、あとは週1回定例会を開きまして、少しづつ準備進めていきました。

なお、企画にあたっては以下の記事を参考にさせていただきました。有益な情報ありがとうございました。

まとめ

Raksul Hack Week #1 という社内ハッカソンを開催しました。

初めての長期社内ハッカソンということで、開催前には本当に盛り上がるのだろうか、普段1週間開発を止めてまでやるほどの価値が出るだろうか、といった不安も運営的にはありましたが、結果的には開催後のアンケートや、また経営陣へのイベント後の振り返り報告でも好評で良いイベントになりました。

普段の業務では要件通りに仕事をするということは大切ではありますが、今回のようにエンジニアやデザイナーの自発的でクリエイティブな発想で仕事をするというのも価値があることだなと感じました。また、使ったことのない技術スタックを試す機会としても良かったとおもっていて、実際今回使った新しい技術を業務に取り入れることにしたチームもありました。

今後もラクスルのテックカルチャーの1つとして開催していければいいなとおもいます。