RAKSUL TechBlog

RAKSULグループのエンジニアが技術トピックを発信するブログです

RubyKaigi 2026 に参加しています

こんにちは、ラクスル事業部 Webエンジニアの青山です。

私は現在、4/22(水) 〜 4/24(金) に開催中の RubyKaigi 2026 への参加のため、函館に来ています。 ラクスルでは Ruby / Ruby on Rails が開発を支える重要な技術スタックの一つとなっており、最新動向のキャッチアップやエンジニアの学びの機会として、毎年このイベントを大切にしています。 私自身は今回が初めての RubyKaigi 参加となるのですが、実際に現地で参加できることをとても楽しみにしていました!

各セッションの感想や気になったポイントについては、後日改めてレポート記事を投稿したいと思いますので、今回は簡単に現地の雰囲気と、ラクスルメンバーが何を期待して RubyKaigi 2026 に参加しているかをお伝えできればと思います!

RubyKaigiとは

RubyKaigi は、プログラミング言語である Ruby に関する国際会議です。 世界最大の Ruby 開発者の集まりであり、国内外から Rubyist が集まるカンファレンスとなります。各セッションでは、最新機能から言語仕様の深いところまで、実際に Ruby を開発している方々のお話が聞けることも特徴です。

また、セッション以外にもスポンサー各社によるブースや、現地ならではの交流イベントが開催されるなど、コミュニティ全体で盛り上がるお祭りのような雰囲気もこのイベントの大きな魅力です。

より詳しい内容については、昨年の参加レポートも是非ご覧ください! techblog.raksul.com

現地の様子

毎年、国内各地で開催される RubyKaigi ですが、今年は北海道・函館で開催されています。 気温は13度とやや肌寒くはありますが、今年は例年より2週間ほど開花が早まったそうで、ちょうど桜が見頃の函館となっています!

会場のオープンは 8:30 で、私も 9:30 開始の Keynote に向けて会場の函館アリーナへ向かいました。 会場に向かう途中は「この人も RubyKaigi 参加者かな?」とちょっとした仲間意識が芽生えるのも面白かったです。

開幕直後の Keynote セッションでは、Ruby 4.0 の新機能 "Ruby Box" について、ユースケースや内部実装、そして誕生の経緯が語られました。 RubyKaigi 2023 でのセッションや、その後のコミュニケーションから開発が始まったという経緯は非常に熱く、Keynote セッションタイトルの「The Journey of Box Building」が開催地の「箱 (Box) 館 (Building)」に掛かっているというお話には、思わず「おぉ」と唸らされました。

セッション外でも各社のスポンサーブースが開かれ、まさに技術のお祭りといった雰囲気です。 今年の RubyKaigi 2026 のロゴは函館の五稜郭をモチーフとしていますが、各社ブースやイベントも函館と絡めた内容が多く、函館だからこその RubyKaigi という感じがします。また、技術本販売とあわせてサイン会が実施されるなどもオフラインならではと感じました。

RubyKaigi 2026 看板前での Raksul メンバーの集合写真
今回参加した Raksul メンバーの集合写真です

注目セッション

今回参加しているメンバーも、それぞれの関心テーマにあわせて、気になるセッションを事前にチェックしています。日々の開発に活かせそうな内容はもちろん、純粋に「面白そう!」と感じる技術トピックにも注目しています。 ここでは、RubyKaigi 2026 に参加している5名のラクスルメンバーが気になっているセッションと、どんな点に注目しているかを紹介します!

参加メンバー: マナティ(id: HappyMana)sokz5k_kajiu___ktks_aoyama3776

マナティ(id: HappyMana)

  • Making the RBS Parser Faster ( April 23 14:10 - 14:40 )
    • RBS v3.10.0で新しいCパーサーが導入されました。詳細は From C extension to pure C: Migrating RBS で発表されています。 しかし、新しいCパーサーは v3.9 と比べて、全体に約10%遅く、小さなファイルでは最大5倍遅いという問題がありました。(issue) これに対して、RBS、rbs-inline、Steep の開発者である soutaro さんがパフォーマンス改善に取り組まれたことに関するセッションです。 私自身、業務プロダクトに RBS や Steep、rbs-inline を導入しており、 RBS v4.0 に rbs-inline が実験的に統合(リリースノート) されるなど、RBS の進化が続いているため、今回のセッションも楽しみにしています。

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  • From Formal Specification to Property Based Test ( April 23 16:40 - 17:10 )
    • 私が注目しているのは、形式手法を用いて仕様の曖昧さを排除し、そこからプロパティベーステスト(PBT)を自動生成するという手法に関するセッションです。「形式仕様から PBT を自動生成する」という、テスト自動化の理想のようなコンセプトに惹かれました。社内でもPBTの活用が始まっていますが、項目の設計にはコツがいります。そこを形式手法でどう解決し、Ruby へ落とし込んでいるのか、実装の苦労をお聞きしたいです。 こちら以外にも「現場のストレスを解消し、開発スピードや品質をどう引き上げるか」という実践的なセッションから、日々の開発をより良くするヒントを持ち帰りたいです。

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  • The future of Ruby documentation ( April 23 17:20 - 17:50 )
    • 私が注目しているのは The future of Ruby documentation です。 IRB・RDoc など Ruby のコアツールをメンテナンスする Stan Lo 氏による発表で、Ruby の公式ドキュメントが大きくアップデートされることについて語られます。RDoc マークアップから GitHub Flavored Markdown への移行、RBS 型情報のドキュメントへの統合、そして AI エージェントにとって活用しやすい出力形式への対応の3点が主なテーマです。 注目した理由はこの3点目です。AI を使った開発では、AI がコードを正確に理解するための情報源としてドキュメントの質が重要になります。LLM が読みやすい形式で Ruby のドキュメントが整備されることは、AI 主導開発の精度と効率に直結する話であり、「AI 時代だからこそドキュメントが重要」という観点で非常に興味を持っています。

u___ktk

  • Ruby Releases Ruby ( April 24 14:10 - 14:40 )
    • 最近のサプライチェーン攻撃事例を見る限り、人間を徹底的に排除し、最小権限に絞ることが不可欠だと感じています。そこで Ruby が release-gem や Sigstore を使い、いかにして人の介入をなくしたのかについて気になっています。また既存の巨大な仕組みを壊さず、安全なパイプラインへ移行させた具体的なプロセスや、開発時に凝らしたセキュアな工夫などをお聞きしたいです。

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  • Blazing-fast Code Indexing for Smarter Ruby Tools ( April 24 14:50 - 15:20 )
    • 私は開発環境やツールに興味があり、これからどのように進化していくのかが気になっています。このセッションでは、Ruby 向け開発ツールの共通基盤となる高速・省メモリなコードインデクサ「Rubydex」の設計と、実用効果についての発表です。概要では RubyLSP などへの組み込みで速度やメモリ効率が劇的に向上したことについて挙げられていますが、こうした基盤やツールの進化によってどのように開発体験が変化し、快適になっていくのかという点に興味があります。

おわりに

現在開催中の RubyKaigi 2026 ですが、実際に現地に参加して、その熱量を実感しています。 後日改めて、各セッションについて掘り下げたレポートを投稿予定ですので、引き続き RAKSUL TechBlog をチェックしていただければ幸いです!