RAKSUL TechBlog

ラクスルグループのエンジニアが技術トピックを発信するブログです

RAKSUL × primeNumber 合同勉強会を開催しました!

こんにちは、RAKSUL技術広報の和田です。
2024年11月5日、primeNumber社のみなさまをRAKSULにお招きし、合同勉強会を開催しました。この記事では、その様子をレポートしたいと思います!

発表内容

今回の合同勉強会は、primeNumber社CIO山本さんからの挨拶で幕を開け、各社のメンバーが主に「データエンジニアリング」をテーマにプレゼンテーションを行いました。 プレゼンテーションでは、各社が日々直面する課題と、それに対する技術的な解決策が紹介され、活発な意見交換と知見の共有が行われました。

primeNumber社CIO山本さんによる開会の儀

1.「BI ダッシュボードの DevOps と CI/CD についての取り組みと課題」

ノバセル:森田
改善し続けるBIダッシュボードの運用には、CI/CDの整備が不可欠であり、特に継続的デリバリーを実現するための仕組みが重要だと強調されました。BIツールの選定時には、CI/CD対応を考慮し、QuicksightのようにAWS CLI経由で操作可能なツールを選ぶことで、自動化の余地を大きくすることができるという点にも触れられました。課題は残るものの、データプロダクトのアジリティと品質向上のため、今後もDevOpsを強化していく必要があると語られました。

2.「DatastreamやTROCCOを活用したシステム構築の事例紹介」

pimeNumber:庵原さん
データ移行やシステム連携における効率化の取り組みが紹介され、DatastreamやTROCCOを活用することで、データ処理の自動化や連携の最適化が実現した事例が共有されました。これにより、作業の負担軽減とシステム間のスムーズな情報共有が実現したそうです。

3.「データサイエンティストがデータエンジニアリングを学ぶ意味」

ノバセル:松村
データサイエンティストが幅広い業務範囲に対応するためには、データの収集や管理の仕組みを自分で構築できる力が重要であると語られました。また、データエンジニアリングの知識を身につけることで、データから生み出せる価値が増え、効率的な分析やビジネスインパクトの向上が期待できる、という意義が共有されました。

4.「COMETAを用いたデータカタログ整備での学びや苦労話」

pimeNumber:岡野さん
データカタログの整備に関する実践的な取り組みが紹介され、COMETAを導入していく中で直面した課題や、得られた学びについて具体的な事例を交えて説明されました。運用面での苦労とともに、改善策や対応方法が共有されました。

5.「ラクスルのデータ基盤の進展とDagsterのTips」

ラクスル:梅田・飯島
ラクスルのデータ基盤におけるDagsterの運用と開発の進展が紹介されました。運用面では、Dagster+のHybrid Deploymentが安定しており、Dagsterとdbtの連携が効果的で、柔軟なJob構成や便利な機能(リトライ、並列実行制御、Sensor)が役立っていると語られました。開発面では、Dagsterが開発サイクルを加速させる一方、Pythonライブラリに関する課題もあり、Pythonの知識が重要であることが共有されました。
会場の様子

懇親会の様子

発表の後は懇親会を実施し、参加者同士で和気あいあいと交流を深めました。技術に関する話題だけでなく、多様なテーマで盛り上がり、会場は非常に楽しい雰囲気に包まれていました。

締めのご挨拶

おわりに

弊社ではあまり事例がない合同勉強会を実施しましたが、オープンな勉強会とはまた違う濃い時間を過ごすことができました。事業や技術的な内容についてお互いの理解も深まり、引き続き知見の共有・交流を続けていけたら嬉しいと考えています。

今後は、このような勉強会をオープンな場でも開催してまいります。ぜひ、外部の方にもご参加いただきたいと考えていますので、ご興味がある方は、connpassグループのメンバー登録Xフォローもよろしくお願いします! 次回もお楽しみに!それでは、またお会いしましょう!

Snowflake World Tour Tokyo 2024に登壇してきました

こんにちは。ノバセルでデータエンジニアをやっている山中(@yamnaku_)です。 先日開催されたSnowflake World Tour Tokyo 2024 で「Data Superheroesが語る社内で『本当に使われる』データ基盤構築の道のりと展望」と題して登壇いたしました。なお、TROCCOを開発するprimeNumber社のスポンサーセッションにお呼びいただいた形で、機会をいただいたprimeNumber社様には感謝申し上げます。イベントは大変活況で、オフライン・オンライン合わせて4000人以上の参加者がいたようです。米国本社からCEO Sridhar Ramaswamy 氏も登壇していました。

Keynoteの様子

このブログでは、お話させていただいた内容について、かいつまんでご紹介させていただきます。

ノバセルにおけるデータ基盤の役割

ノバセルでは、テレビCMをウェブ広告のように分析・運用する「運用型テレビCM」を主力事業としてきました。現在はテレビCM以外にもさまざまなマーケティング支援サービスを展開しています。共通して、データドリブンなマーケティング支援を展開しており、属人化や広告効果の不透明性を排除し、誰でも効率的にマーケティングを行える世界を目指しています。

ノバセルのデータ基盤のミッション

そのような「マーケティングの民主化」を実現するため、ノバセルのデータ基盤は「データで全てのプロセスをエンパワーする」をテーマとして開発を進めています。その中で主に3つの利用シーンがあります。

  1. KPI管理の自動化
    • 従来はスプレッドシートや手作業で管理していたKPI管理をSnowflakeを活用して効率化。
  2. 社内業務の効率化
    • 社内で日々行われるマーケティング分析を、データ基盤を用いて効率化・自動化し、業務の負担を軽減。
  3. 事業開発のサポート
    • マーケティング施策や効果を可視化するサービスの裏側で、大量のデータを管理・集計するパイプラインを構築。

なぜSnowflake / TROCCOを採用したか

Snowflake / TROCCO の採用理由

データ基盤としてSnowflake / TROCCO を選定した理由は2つあります。

  1. 初期構築の容易さ

    • Snowflakeは初期設定がシンプルで、迅速にデータ基盤を立ち上げられる点が大きな魅力でした。これにより、短期間でデータ活用を開始でき、ビジネスにすぐに貢献できる基盤が整いました。
    • TROCCOも同様に、GUIからのセットアップでデータを取り込めるため、エンジニア以外でも利用でき、立ち上がりが非常に素早くなります。
  2. 拡張性の高さ

    • もう一つのポイントは、将来的な拡張時におけるアジリティです。Snowflakeは拡張性が非常に高く、ビジネスの成長に合わせてスケールアップが容易です。
    • TROCCOも、多数のコネクタやデータ処理機能が充実しており、データソースを幅広く活用できる点も評価しました。

データ基盤構築後の課題

データ基盤を構築した後、主に2つの課題に直面しました。

直面した課題

データ基盤の活用が広がらない問題

データ基盤を整備したものの、社内で十分に活用されないという問題に直面しました。これは、基盤そのものの認知度が低かったことや、分析結果をどのように利用すべきかが社内で理解されていなかったことに起因しています。

このような課題に対し、以下の打ち手を講じました。

打ち手の一覧と結果

当初なかなか上手くいかない時期もありましたが、データ基盤を利用する人数は2年で5倍になり、複数の部門でデータ基盤を活用していただけるようになっています。

改善のリソースが不足する問題

もう一つの課題は、分析や改善に必要なリソースが不足しているという問題です。この状況は、特に以下のような事例で顕著に表れました。

実例:ある日、私たちのチームはビジネスデータの提供を行い、追加要件に基づいてダッシュボードを作成しました。しかし、その後ダッシュボードの利用状況を確認すると、期待したほど活用されていないことが判明しました。この原因はいくつか考えられますが、以下のような点が挙げられます。

  • ビジネス環境の変化
    • 事業所の変化や、業務の優先度が変更され、ダッシュボードの必要性が薄れてしまった。
  • 情報の取り扱いに対する不安
    • ダッシュボードに対して「使いこなせない」という不安感が影響し、実際の利用につながらなかった。
  • リソースの不足
    • 分析や改善のための時間や人員が不足し、ダッシュボードの継続的な活用が困難だった。

このような課題に対し、以下の打ち手を講じました。

打ち手の一覧と結果

特に、ビジネス側のステークホルダーを適切に巻き込み、改善サイクルを回せるような体制づくりをまず整えることが重要だと感じています。

成功例を通じて得られた勝ちパターン

2年ほどの運用経験でうまくいった事例・そうでない事例を見比べていくうちに、弊社における勝ちパターンを見出すことができました。

成功に必要だったもの

  1. 活用のビジョンを共有し、巻き込む

    • なぜデータ分析基盤を使う必要があるのか、使うと何が良くなるのか、どのような将来を目指しているか?といったビジョンについて共有することが重要です。成功したプロジェクトでは、目的が明確であったため、関係者が一丸となって取り組むことができました。
  2. ビジネス部門のオーナー、旗振り役を立てる

    • データ基盤の導入が技術部門から進められたという事情もあり、技術部門主導で進めるプロジェクトも多かったです。しかし、ビジネス部門にオーナーを立て、そのオーナーがしっかりとプロジェクトにコミットしたり、ビジネス側への浸透旗振りを行うことが重要です。
  3. 欲しいものを自分たちで作れる(セルフサービス)環境を作る

    • ビジネス側の事情が変化した際に、都度技術部門への依頼が必要になる仕組みはスケールしませんし、「使い続けられるデータ基盤」にはなりにくいです。成功事例では、ユーザー自身での継続的な改善を実施できるようにドキュメントの整備やレクチャーの実施などにより、プロジェクトの成果が向上しました。

データ基盤の活用推進に限らず一般的に重要なポイントかと思いますが、この3点をまず担保することが肝要です。

データ分析基盤が使われるようになるとどうなるのか

  1. データドリブンな意思決定と共有

    • データ分析基盤が導入された結果、意思決定の高速化ができるようになりました。KPIのモニタリングや分析が行いやすくなり、事業上のボトルネックなどをより早く発見・共有することができるようになりました。
  2. 業務効率の向上

    • 自動化されたデータ収集や分析プロセスにより、分析業務の効率が大幅に向上しました。これにより、分析チームはより戦略的な業務に集中できるようになりました。
  3. 商品開発への活用

    • データドリブンなマーケティング支援を行う上で、データ基盤を上手く活用することで、商品開発の高速化が可能だと考えています。ほぼ全てのメンバーがデータ基盤を利用して開発を行える環境が整備されました。

今後の展望

現在地として、「勝ちパターン」を理解し、それにより成功例を積み上げていくことが出来る状態になりました。今後は「勝ちパターン」を横展開していくにあたりボトルネックとなるであろう領域をカバーするため、以下のような施策に取り組んでいきたいと考えています。

今後の展望

おわりに

昨年の SNOWDAY Tokyo 以来、Snowflakeの公式カンファレンスにて登壇させていただきました。前回登壇時から1年半ほどで、データ基盤の活用が大きく進展しており、資料を作成しながら感慨深く思ったのを覚えています。この記事では概要しかご紹介しておりませんが、ご興味を持たれた方はSnowflake World Tour Tokyo 2024よりオンデマンド配信をご覧いただければ幸いです。 ここまで読んでいただきありがとうございました。

今回一緒にご登壇いただいたprimeNumber 生多目さん(右)と筆者(左)。目を瞑っているのはご愛嬌。primeNumber社ブースにて

5日間のサマーインターンシップ体験記

はじめに

ラクスルサマーインターンに参加した玉田です。本記事では、インターンでの取り組みや感じたことについてお伝えします。

インターンの概要

実施内容:課題解決型インターンシップ
ラクスルの実際のサービスが抱えている課題をチームで解決
期間:5日間
前半2日はオンライン、後半3日は東京目黒のオフィスに出社
地方在住のため、3日目の朝に移動し、後半はホテルを手配していただきました。
時間:11:00〜19:00
朝はあまり強くないため、11時開始は非常にありがたかったです。

参加動機

就活サイトでインターンを探していたところ、ラクスルのインターンは期間が短いながらも内容が充実していると感じ、応募しました。コーディングテストと人事面接を経て、参加が決まりました。コーディングテストは初めての経験でしたが、得意な言語を使えたため、無事クリアできました。

取り組んだ課題

私が参加したテーマは「Creation of automatic product detail generation with LLM that can be used in multiple languages and countries」です。このテーマは、マレーシアやシンガポールで展開するECサイト「CUSTA」に関するもので、現地担当者へのオンラインインタビューが含まれている点が特徴です。

私たちの目標は、CUSTAの管理者画面の商品追加ページに商品説明文の自動生成機能をLLMを使用して追加することでした。また、今後の展開に備え、複数言語での生成も実施しました。

チームは4人のインターン生と3人のメンターで構成されており、役割を分担して、LLMに与えるプロンプトの調整・AWSでのLamda関数などの作成・アーキテクチャ・フロントエンドに別れて作業を行いました。

自分の取り組み

以前にGCPのCloud Functionsに触れた経験はありましたが、AWSは経験がなく取り組んでみたいと考え、AWSでのlamda関数の作成を担当しました。

私たちのチームでは、OpenAI GPT-4とClaudeの使用を検討し、まずはAmazon Bedrockを利用してClaudeの実装に取り掛かりました。

環境構築の終了した2日目の途中から作業を開始し、3日目の初めにはAPI GatewayとLambdaを組み合わせたREST APIの実装が完了しました。

一方で、OpenAI APIを用いたLambda関数の実装は簡単には進みませんでした。初期段階で発生したエラーにより、APIとの通信が正常に行えず、エラーの詳細を把握するためにGoogleでの検索やChatGPTへの問い合わせを試みましたが、期待していた具体的な解決策が得られませんでした。通常であれば学習の一環としてこの問題に取り組みたいところでしたが、インターンシップの期間が限られているため、PythonからNode.jsへの実装の切り替えを決定しました。この選択により、迅速に開発を進めることができました。最終的には、ClaudeとGPT-4の両方を利用することになり、ユーザーが生成された商品説明文に満足できない場合には再生成ボタンで切り替えられる機能を実装しました。

結果として、私は2つのLLMをREST APIとしてフロントエンドから利用できる形で実装を行いました。

マレーシアの担当者とのインタビューにおいては、Claudeによる生成結果が優れているとの評価をいただきました。しかしながら、提示した例の数が不足していたため、最終的には2つのLLMを併用する方針に決定しました。

具体的には、商品説明文生成ボタンを押下すると、最初にClaudeによる生成文の候補が表示されます。その結果に満足できない場合には、再生成ボタンを押すことでOpenAI GPT-4oによる生成文の候補に切り替わる仕組みを実装しました。この機能は、フロントエンド側で対応しており、ユーザーにとって柔軟な選択肢を提供できるよう設計されています。

インターンの感想

インターンを通じて、ラクスルの社内の雰囲気に驚きました。 ビジネスカジュアルな服装の方々が多く、リラックスした勤務スタイルが印象的でした。ソファや植物が配置されたカフェのようなスペースで仕事をされている方々も多く、非常に快適な環境で業務が行われていると感じました。

また、社員の方の話を聞いていると、HackWeek(社内ハッカソン)などを通じて課題を解決したり、新しい技術に積極的に挑戦する社風が根付いていることが伝わってきました。

今回のインターンでは、チームで短期間で課題を解決するプロトタイプを作成することが、予想以上にスムーズに進んだと考えています。 ですが、マレーシアメンバーとのミーティングでは、英語のリスニングはできるものの、スピーキングにおいて十分に表現できず、さらに勉強や実践が必要であると痛感しました。それも含めて、非常に貴重な経験となりました。

また、貸与いただいたPCが性能の良いMacBookでした。、プライベートでもMacBookを使用しているため、非常に快適に作業を進めることができました。

最後に

5日間という短い期間で、オンラインと出社を組み合わせたインターンシップでしたが、メンターの方々のサポートが充実しており、多くの学びがありました。 また、他のインターン生のレベルの高さもとても良い刺激となりました。 ぜひ、興味を持たれた方は応募してみてください。多くの学びや経験が得られると思います。メンター、ラクスルのスタッフ、そしてチームメンバーの皆さん、ありがとうございました!

ラクスルインターンシップ参加レポート

はじめに

先日ラクスルのインターンに参加した芦沢と申します。この記事ではインターンシップの感想や学びを振り返り、私の経験を共有したいと思います。

インターン概要

インターン名:課題解決型インターンシップ
期間:5日間
報酬:10万円
形式:ハイブリッド(最初の2日はオンライン、3日は出社)
内容:興味のあるテーマを選択し、4~5人でチームを組んで開発を行う

私たちの開発について

テーマ

私のチームは「注文データから顧客ロイヤルティを可視化するプロジェクト」に取り組みました。具体的には、顧客の注文データをもとにロイヤルティを分析し、特定の顧客層に対する効果的なリテンション施策を提案するためのツールを開発しました。

エンタープライズ事業部のビジネス側担当者をユーザーとし、一からデータ分析ツールを作成する中で、さまざまな課題に直面しましたが、チーム全員が一丸となって取り組むことができました。

ヒアリング

エンタープライズ事業部のビジネス側担当者が直面している課題や求める情報について把握するため、メンターに協力を仰ぎ、ビジネス側担当者とのヒアリングの場を設けていただきました。

現状では、BigQueryを用いてデータ管理を行い、スプレッドシートを使用して表やグラフを作成している状況でした。担当者によって取り扱う企業の規模や業界が異なるため、それぞれが必要とする情報も多様でした。その中には、自らSQLを記述してデータを分析している方々もいらっしゃいました。

課題

ヒアリングの結果、課題として以下の点が浮かび上がりました。

1. 顧客の購買行動の分析が不十分
顧客の購買データは存在するものの、十分に活用した分析が行われていないため、データを効果的に活用できていない。
2. 必要な情報の選定が難しい
SQLを自分で書く必要があるため、自分の担当外のデータの中から必要な情報を見つけ出すことが困難であり、結果として効率的なデータ分析が難しい状況。

何を作るか

これらの課題を解決するため、私たちはBIツールとしてのデータ分析ツールを開発することに決定しました。表示するデータの選定とその可視化方法については多くの議論を重ね、最終的に以下の内容を表示することにしました。

  1. 売上の予測
  2. 業界別の傾向分析
  3. 購買された商品カテゴリの傾向
  4. 各企業での活用割合

どのように

ツールの実装には以下の技術を使用しました。

1.Streamlit
フロントエンドの経験者が少なかったため、フロントエンドに注力せずにアプリ開発を行うため採用しました。
2. Plotly
動的なグラフ作成が可能なPythonライブラリで、使いやすさから選択しました。
3.BigQuery API
データ管理を考慮し、APIを用いて毎日のデータ更新を自動化し、継続して使用できるようにするために採用しました。

自分の担当

私の主な担当は、Streamlitを用いたアプリケーションの実装でした。使用経験があまりなかったため、調査しながら進めることになりましたが、非常に興味深く取り組むことができました。

Streamlitでは、ボタンなどのウィジェットの値が変更されるたびに全てのコードが再実行される仕様になっています。このため、ボタンを使用するとページがリロードされ、データの読み込みと表示に時間がかかるという課題がありました。そこで、タブ機能を使用してアプリケーションの構造を整理し、必要な部分のみを表示するようにしました。このアプローチにより、データのロードが効率化され、動作の軽量化を図ることができました。

さらに、キャッシュ機能を併用することで、データの再読み込みを防ぎ、リロード時の速度をさらに向上させることが可能です。今回はタブ機能の実装に留まりましたが、今後はキャッシュ機能も活用し、パフォーマンスを最適化していきたいと考えています。

加えて、コールバック機能を活用することで、特定のウィジェットの操作時にのみ特定の処理を実行できるようになり、さらなるパフォーマンスの最適化が期待できます。制限がある中でもパフォーマンスを意識してより良いものを作成するために試行錯誤するのはとても面白い経験でした。今後もこの知識を活かし、さらなる挑戦を続けていきたいと思います。

エンタープライズ部署へのプレゼン

開発が完了した後、ビジネス側担当者に対してプレゼンテーションを行いました。ツールの機能を紹介し、実際のフィードバックをいただく中で、「すぐ使用したい」「業界ごとに商品の売れ行きが違うのが分かっていい」というような声をいただくことができました。特に「すぐ使用したい」という声は、ツールの実用性を裏付けるものであり、非常に励みになりました。

ラクスルについて

ラクスルは、印刷や広告など多岐にわたるサービスを提供する企業として知られています。 インターンを通じて、実際の業務プロセスや企業文化を肌で感じることができ、非常に貴重な経験となりました。特に、チームワークやコミュニケーションの重要性を再認識し、実践的なスキルを身につけることができました。

開発以外について

開発活動以外にも、懇親会や新卒の方とのランチ、メンターとの面談、成果発表会、振り返り会など、さまざまなイベントがありました。これらの活動を通じて、他のインターン生や社員との交流を深めることができ、幅広い視点から学ぶことができました。

面談

メンターとの2on1では、1日目に立てた個人目標について3日目までのフィードバックを受けました。ラクスルやキャリアについて聞きたいことを話すことができる貴重な時間でした。メンターからいただいた具体的なアドバイスは、今後のキャリアにおける考え方にとても参考になりました。 新卒の方とのランチ 実際にラクスルに入社されてからどのようなことをしているのか、率直な印象や経験談など、様々なことをお話しいただきました。とても勉強になることが多く、何より皆さん良い方々ばかりで、お話しするのがとても楽しかったです。

成果発表会

インターンの最後には、グループごとに開発したプロダクトを発表する成果発表会がありました。各チームのプレゼンテーションを聞くことで、他のプロジェクトからも多くの学びを得ることができました。

振り返り会

インターンの締めくくりとして、振り返り会が行われました。この会では、それぞれが初日に立てた個人目標を振り返り、5日間の経験を発表する形式で進行されました。参加者の発表を通じて、何を考え、何を得たのかを知ることができて面白かったです。また、担当していただいたメンターからのフィードバックもいただくことができ、5日間を主観的にも客観的にも振り返るとても良い機会となりました。

感想

今回のラクスルのインターンシップは、実践的なプロジェクトを通じて多くのことを学ぶ貴重な機会となりました。チームでの開発経験や、実際のビジネス課題に対してヒアリングから取り組むという経験は非常に貴重でした。また、メンターや他のインターン生との交流を通じて、多様な視点から物事を考える力を養うことができました。

インターンを通じて、自分の強みや改善点を再認識し、成長を実感できた5日間でした。短い期間の開発で完全なプロダクトの完成には至りませんでしたが、エンタープライズ部署からの具体的なフィードバックをいただけたことは本当に嬉しかったです。

ラクスルの皆さんの温かいサポートと充実したプログラムに感謝し、今後もこの経験を活かしてさらに成長していきたいと思います。

ラクスルのインターンシップで見えた未来の自分

はじめに

ラクスル課題解決型インターンに参加させていただきました、若林です。本記事では、今回のインターンを振り返り、学んだことをまとめていきたいと思います。

どんなインターン?

「エンジニアとしての未来の自分」を体験し、サービス開発の楽しさ、難しさ、そして面白さを実感できた5日間でした。 今回のインターンでは、ラクスルが実際に直面している課題に取り組みました。

形式:就業型インターンシップ
実施時期:2024年9月9日~9月13日の5日間
実施方法:オンライン・オフラインの両方を取り入れたハイブリッド形式
待遇:100,000円/5日間

なぜ参加したか

私がラクスルのインターンシップに参加した理由は、大きく3つあります。

1. 課題発見から開発までの一連のエンジニアリングを体験したい

ラクスルのインターンに最も惹かれたのは、課題発見から開発、リリース、運用まで、一連のエンジニアリングの全工程を実際に体験できることです。学部3年生のとき、学園祭の実行委員としてモバイルアプリの開発に取り組み、紙媒体での広報活動において「リアルタイムの情報伝達が難しい」という課題を感じ、その解決のためにアプリを企画・開発しました。この経験を通じて、課題発見からリリース後の運用までを実践し、単にコードを書くのではなく、課題を解決するためのプロダクトを生み出すプロセスに大きなやりがいを感じました。 ラクスルは、ビジネス職との結びつきが強く、エンジニアが課題発見の段階から関与できる点が大きな魅力です。現実のビジネスの中でエンジニアがどのように課題を見つけ、解決に向けたプロダクトを作り上げるのか、その具体的な方法を体験し、自分のスキルをより実践的な形で磨きたいと考えました。

2. 歩みたい職種・キャリアについて自己理解を深めたい

二つ目は、エンジニアリング全体のプロセスを体験する中で、自分自身がどのような分野や役割に最もやりがいを感じるのかを深く理解したかったからです。私の目標は「ITの力で世界を変えること」なのですが、具体的にどのような職種やスキルを通じてそれを実現できるのか、まだ明確にはなっていませんでした。 これまでオペレーティングシステムを専門に学んできましたが、このインターンシップではその枠を超えて、Web系の技術やサービス開発にも挑戦し、より広い視野で自分にとって最適なキャリアパスを模索したいと考えました。

3.ラクスルでの働き方について具体的なイメージを掴みたい

三つめは、信頼する先輩がラクスルに入社したことで、興味を持ったからです。その環境を自分自身で体験し、ラクスルの働き方を直接体験することで、将来のキャリア選択に役立てたいと考えました。

何をしたか

担当テーマ

私たちのチームのテーマは「決済オペレーターの業務改善」でした。ラクスル請求書払いの決済オペレーションにおいて、オペレーターの方の負担を軽減するため、5人1チームで取り組みました。

ヒアリング

課題解決型インターンの面白さが特に発揮されたのは、この部分です。一般的なインターンでは、実習内容が事前に設定されていることが多いですが、ラクスルではインターン生が何に取り組むかというテーマ設定からスタートします。初日から課題特定のためのヒアリングを実施し、そこで見えた課題に対して、どのようなアプローチで解決していくかを検討しました。

開発

ヒアリング結果をもとに、オペレーターの作業負担を軽減するため、これまで手作業で行っていた「一括入金」と「消込」を自動化することに決まりました。これにより、実際のプロダクトのフロントエンドとバックエンドに手を加える作業が始まります。プログラミングの授業で学んだ内容とは異なり、実務で使用される大規模なコードに触れることになりますが、メンターが常に相談に乗ってくれるため、安心して作業に取り組むことができました。

成果発表会・振り返り会

インターンの最終日には、CEOやCTOも参加する成果発表会と振り返り会が行われました。各チームは、1週間の取り組み内容を3~4分程度でプレゼンテーションします。他チームの発表からも多くの刺激を受け、開発に対するモチベーションが高まりました。インターン全体を通して、フィードバックの機会が非常に多かったことは、とても嬉しいポイントでした。

学んだこと

5日間で学んだことは本当に多くありますが、その中でも特に大きかった2点について紹介させていただきます。

ラクスルについて

会社のカルチャーを肌で感じることができたのは、大きな学びでした。ラクスルの社員の方々は当事者意識を持ち、主体的に仕事に取り組んでいる方が多い印象を受けました。受け身の姿勢ではなく、自らの意思でラクスルに在籍している方ばかりだと感じました。

会社のフェーズについて

この夏に得た新たな学びの1つが、「成長段階」という会社選びの軸です。一般的には知名度の高い企業ほど就活生に人気がありますが、エンジニアとしてのスキルアップを考えた場合、必ずしも会社の規模が重要ではないことに気付きました。 初期段階では、利益に結びつけるためにまず「動く」コードを作ることが最優先されるため、品質や設計で一定の妥協が生まれる可能性があります。逆に、会社が大きくなりすぎると、主要な基盤はほとんど実装が終わっており、システムの枝葉にあたる細分化された部分の実装が主な仕事になると思います。このように考えたとき、基本的な実装が終わり共通基盤を作り上げていく成長段階に入っている企業は、エンジニアという視点ではとても貴重な経験ができるのではないかと感じました。ラクスルは、このような意味でも最適な規模の企業だと感じました。

おわりに

自分が想定していた以上に学びの多い1週間だったと感じています。ラクスルに興味がある方はもちろん、自分のバックグラウンドが異なるという理由で応募を躊躇している方にもぜひ参加をおすすめしたい内容です! メンバーやメンターの方々には特にお世話になりました。短い期間でしたが、本当にありがとうございました!!