RAKSUL TechBlog

ラクスルグループのエンジニアが技術トピックを発信するブログです

Tech組織が成長し続ける仕組みをつくるTech Organization Enablement

こんにちは。12月1日にラクスルにTech Organization Enablementという役割で入社した宮本です。

「Tech Organization Enablement」とは?

Tech Organization Enablementという役割は、ラクスルの中で初めて作られたポジションです。私自身初めて耳にする役割であり、何をする人なのかわからない方もいると思いますので、まず最初にその役割について説明させていただきます。

Tech Organization Enablementの役割は、ラクスル事業本部のシステム統括において、組織的な成長・改善を横断的に行う役割です。 組織的な課題を言語化・分析し、組織が成長するために必要な施策を計画・推進することで、開発組織が継続的に成長できる環境・文化を構築することをミッションとしています。

この記事では、これまでの組織マネジメント経験で注力していたこと、私の組織マネジメントスタイルと、今後ラクスルでどのようなことを行っていくのかを、簡潔にお話させていただこうと思います。

略歴

2002年、電気技師として建築現場で電気工事に従事。2006年、SESに転職しエンジニアキャリアをスタート。2010年に楽天グループ株式会社に入社し、エンジニア、スクラムマスター、プロデューサー、チームリードと役割を変えながらプロダクト開発・保守・運用に従事。2015年より、楽天デリバリー、楽天Kドリームスのエンジニアリングマネージャーを歴任。2022年、コミューン株式会社のシニアエンジニアリングマネージャー、開発責任者を歴任し、コミューン事業の開発部門を統括。2023年12月、ラクスル株式会社にTech Organization Enablementとして参画。

私の組織マネジメント経験

私は直近の約8年間で、メガベンチャーとスタートアップという規模感や組織のフェーズが全く違う組織にて、エンジニアリングマネージャー、シニアエンジニアリングマネージャー、開発責任者を経験し、モチベーションが下がっていたり、成長意欲が低迷してしまっていたり、これからどのように組織を成長させていけばいいのかが不透明、といった組織をマネジメントし、自律的に長期目標を設定し成長していける組織づくりを行ってきました。

組織づくりを行ってきたと言っても、私一人が何か施策を考え実行に移すのではなく、チームや組織が潜在的に持っている成長や課題解決への意欲を引き出し、組織の総意として長期目標を設定したり、組織の理想像を言語化することで、自律的に組織が成長できる環境整備や組織の支援を行うことで、関わる人達が一丸となって組織づくりができるような仕組みを作ってきました。

中でも、特にリーダーシップを発揮してほしいエンジニアリングマネージャー、テックリード、チームリーダーといったミドルマネジメント層の方々の内発的動機と組織の長期目標を紐付けることに注力し、自力で組織を成長させることができるよう、育成・サポート・環境整備を行うことで、組織のリーダーシップの面を広げ、組織が継続的に成長していける環境を構築してきました。

組織マネジメントスタイル

組織のリーダーシップの面を広げる、とお話しさせていただきましたが、私がこれまでどのようにしてリーダーシップの面を広げてきたのかお話しさせていただきます。

私は、組織に関わる人達全員の小さなリーダーシップをはぐくむことで自律的な組織を作ってきました。

小さなリーダーシップとは、ポジションに関わらず、組織やプロダクト、プロセスに対し漠然とした課題感や不満に思うことに対して課題を明確に設定し、理想の状態に近づけるよう今の自分にできることを実行する姿勢を指しています。

漠然とした課題感や不満は、各々が考える理想の状態が作れていない、または近づけていないときに出てくることが多いように思います。 理想の状態になるためにはギャップがどこにあるのか?何をすれば理想に近づけるのか?実際に何をやっていきたいのか?という部分に焦点をあてて思考することで、それぞれの立場や状況に応じた課題設定から具体的な行動目標設定が可能になります。

また、自分たちで設定した課題や行動目標に対しては、自分たちで振り返ることができ、現状の評価や方向修正も小さなリーダーシップをもって自分たちで進めていくことができます。

小さなリーダーシップが集まることで、リーダーシップの面は広がり、良い組織の基盤となっていきますし、組織が継続的に成長していける環境を構築するためにはなくてはならない重要な要素の一つだと考えています。

ラクスルでどのようなことを行うのか?

これまで、ラクスル事業本部の開発組織はミドル〜シニアにステップアップしていく仕組みづくりが十分とは言えない状況にありました。エンジニアリングマネージャーや更に上のマネージャーになると、これまでの延長線上で役割を担うことは難しく、役割や責任が大きくなります。そのような変化の際には、十分な学習機会やフィードバック、サポートを行うことが非常に重要だと認識しております。

この状況に対し、ミドル〜シニア層への学習機会やフィードバックやサポートを組織横断的に行い、継続的に成長できる仕組みを整えることが、Tech Organization Enablementである私のまず最初のミッションです。

また、自身の入社後オンボーディングは、エンジニアやエンジニアリングマネージャーだけではなく、プロダクトマネージャーや事業のメンバーとの1on1でした。そこでは、開発組織の課題だけではなく、事業の方向性や、プロダクト開発の進め方など、いろんな視点でインプットさせていただきました。

所感として、プロダクト開発のプロセスに関しても仕組みを変えることでよくなっていくだろうな、と思える部分がありました。組織づくりだけにとどまらず、直接プロジェクトに関わっていくことで課題の解像度を上げ、より洗練されたプロダクト開発プロセスの構築にもチャレンジしていきます。

さいごに

私のこれまでの組織づくりの経験を活かし、組織が確実に拡大・成長していける仕組みを構築し、盤石な組織基盤を作っていけるよう尽力することで、ラクスルに所属するエンジニアメンバーが「ラクスルの開発組織って働きやすくて、チャレンジできて、成長できて、超楽しい!!」と感じ、成長し続けることができる開発組織を作っていきます!