RAKSUL TechBlog

ラクスルグループのエンジニアが技術トピックを発信するブログです

ラクスルグループ各CTOとエンジニアに聞いた!新卒エンジニアに贈る~スペシャルな一冊

こんにちは、ラクスル広報の和田です。 みなさんは、「心に残るスペシャルな一冊」そんな本に出会った経験はありますか? 今回は、ラクスルグループ各CTOとエンジニアに「仕事のみならず、人生観やキャリアの参考に新卒エンジニアへおすすめできる本」というテーマでスペシャルな一冊を伺いました。

ラクスル取締役CTO 泉のスペシャルな一冊 『Clean Code』・『Clean Architecture』

https://asciidwango.jp/post/171118672245/clean-code
asciidwango.jp

https://asciidwango.jp/post/176293765750/clean-architecture
asciidwango.jp

この本との出会い

Clean Codeは外資金融で働いていたときに先輩のエンジニアから教えてもらったのがきっかけです。Clean Architectureはそのしばらく後ですが、技術界隈で耳にするようになり、RAKSULの現場でもClean Architectureを取り入れ始めたときに購入しました。

こんな方、こんな時におすすめ!

はじめて手に取る一冊というよりは、一通りプログラミングを経験した方におすすめです。その上で読むと、より一層内容が頭に入ってくるため、直面した課題に対する解や考え方が得られると思います。

この本の内容

Clean Codeはコーディングのベストプラクティス、変数名の決め方から、メソッドの組み方、コメントを排除するコーディング記法、テストをしやすくするためのコード、リファクタリングの方法などが学べて、Clean Architectureは設計の原則であるSOLIDや、各機能層の分離の仕方、データモデリング等極めて実践的なユースケースを見ながら学べます。

この本がスペシャルな理由

両方ともUncle BobことRobert C. Martinという有名なソフトウェアエンジニアが書いた本です。学問の延長などではなく長年の現場の経験から体系化した内容で、実用的かつ普遍的な内容なので「一生モノ」として血肉になるような本です!原書も読みやすいので、英語に自信のある方は原書もおすすめです!

ラクスル事業本部CTO 二串のスペシャルな一冊 『プログラマが知るべき97のこと』

www.oreilly.co.jp

この本との出会い

私がプログラマーとして駆け出しの頃に出会いました。Perl や Ruby の開発者コミュニティの場は、アートとも呼べるコードとデモンストレーションで参加者を魅了する凄腕のプログラマーが沢山いますが、そのコミュニティの中で私が最も尊敬する方がこの本に寄稿されたということを知り購入しました。

こんな方、こんな時におすすめ!

これからプロのプログラマーとしてお金を稼いでいこうとしている方におすすめです。

この本の内容

プロのプログラマーとして働くためのヒントがたくさん詰まった本です。

この本がスペシャルな理由

様々なバックグラウンドを持つ世界中の凄腕プログラマーから寄せられた97 + 10本(日本語版のみ)のエッセイは、プログラミングのテクニックにとどまらず、プログラマーとしてのマインドセット、勉強法、また他者との協業の仕方などが学べるため。少し古い本ですが、どれも普遍的な内容なので今見返しても刺さる本です。

ノバセルCTO 戸辺、 同新卒エンジニア 田村のスペシャルな一冊 『達人プログラマー ―熟達に向けたあなたの旅― 第2版』

www.ohmsha.co.jp

この本との出会い

戸辺:エンジニア未経験だったところから、1年間の独学を経て「プログラミングは完全に理解できた」と実感したときに、世にいう達人プログラマーとはどういうことか気になって購入しました。

田村:ノバセルCTO戸辺に人生が変わると勧められたのがきっかけです。

こんな方、こんな時におすすめ!

戸辺: (広義の)プログラマーを志す、すべての方におすすめです。「完全に理解した」となる前のなるべく早い時期にぜひご覧いただきたい。

田村:技術の習得方法や仕事での思考法など、基礎を学びたい方におすすめです。

この本の内容

エンジニアリングに携わる方の、経験に基づく50以上の抽象的な学びある内容やプログラマーとしての実践的アプローチが書かれています。

この本がスペシャルな理由

戸辺:本書を理解すれば、その後のエンジニア人生における成長角度が劇的に変化すると自負しているため。エンジニアとしての悟りの書です。

田村:設計の原則だけでなく、日々の開発の心得なども網羅的に言及されていて、様々な気づきを得られたため。実際に議論をする際の引用元としてこの本を使っているので、アウトプットもしやすかったです。理解が難しいパートもありましたが、実際に開発を通して理解したケースもいくつかありました。そのため、実務との反復学習をしながらこの本の理解を進めています。

ノバセル エンジニア 向平(mktakuya)のスペシャルな一冊 『情熱プログラマー ソフトウェア開発者の幸せな生き方』

shop.ohmsha.co.jp

この本との出会い

学生のとき誰かのブログレビューを読み書店で購入しました。

こんな方、こんな時におすすめ!

キャリアの節目(転職を考え始めたり、新しい役割を与えられたとき、目標設定のとき)におすすめです。

この本の内容

自分自身を商品として捉え、技術やビジネスを学ぶというのは自分の時間を投資すること、そのためには情熱を持ち続けることが大切であり、どのようにプログラマーとして幸せに生きるかが書かれた本です。

この本がスペシャルな理由

「一番の下手くそでいよう」という章に感銘をうけたので。 自分が一番の下手くそになれる環境を意識して選べば、自ずと自分自身のスキルも上がっていく。最初は自信をなくして凹むかもしれないけど、いつの間にか溶け込んで組織の一員になっている。という部分は、いまも私の行動指針となっています。 また、「コーディングはもう武器にならない」「ビジネスの仕組みを学ぶ」といった章の内容はラクスルの行動指針に繋がる部分も多かったため自分にとって特別感のある本です。

ラクスル Director of Engineering, Core Print 加藤一平のスペシャルな一冊 『エンジニアリング組織論への招待』

gihyo.jp

この本との出会い

著者のTwitterでの宣伝を見て購入しました。

こんな方、こんな時におすすめ!

これから開発組織のマネジメントをしていく人、すでにしっかりマネジメントをしている人におすすめです。

この本の内容

「開発組織のマネージメント理論」についてわかりやすく言語化されています。

この本がスペシャルな理由

「開発組織のマネージメント理論」について、理論の理解促進に繋がったのが理由です。個人的に「海外の●●社の成功事例」というような書籍より、実際のエンジニアリングマネージャーという仕事の日本での現場レベルの話が書かれているため、すごく参考になりました。 基本的な仕事の進め方についての話から発展して、複雑な状況に対応していくための「基本的な考え方」の説明のされた章もあり、自分ごととして頭に入ってきやすかったです。

おわりに

ラクスルグループ各CTOとエンジニアに聞いたスペシャルな一冊はいかがでしたでしょうか? 技術書の相性や好みなど、きっとみなさんが置かれている状況によっても心に残る一冊は異なると思います。 駆け出しエンジニアのあなたにとって、スペシャルな一冊と出会うきっかけとなれば幸いです。